会場のボルテージは最高潮!公式戦も含まれるガチプロレス
2019年10月19日(土) レポート
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19日(土)、元淳風小学校体育館では、京都国際映画祭で初めてとなるプロレスイベントを開催。今回の「プロレスdeアート」というテーマの象徴として制作された選手の入場ゲート菩須彦&padGALLERY『POWER ART』 が華を添えます。15:30からの第2部は、本格的なプロレスマッチ。有料観覧ですが、公式戦を含め6試合のガチなプロレス観覧となります。会場はほぼ満席の状態。今か今かと場内の待ちきれないムードを打ち破るように、アクトレスガールズのオープニングでスタートしました。
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壇上には第1部に続き、MCの浅越ゴエ、ユウキロックのほか、大日本プロレス代表の登坂栄児さんが登場。「第2部は有料なのに、第1部よりも人が多い。ありがとうございます」と挨拶し、早速第1試合からスタート。
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第1試合は、オープニングタッグマッチ15分1本勝負。 青コーナー、石川勇希選手・佐久田俊行選手vs赤コーナー、関札皓太選手・菊田一美選手。技の応酬から、佐久田選手が関札選手を場外へ出しての場外戦など、序盤から目まぐるしい攻防。それでも最後は関札選手がトップロープのフライングボディアタックから片エビ固めで勝利。
第2試合は、シングルマッチ20分1本勝負。青コーナー、川畑梨瑚選手vs赤コーナー、茉莉選手の勝負です。ほぼ互角の展開ながら、ポストを使った攻めなどで序盤は川畑選手のリード。しかし5分経過頃から関節を攻めだしていた茉莉選手に流れが。最後はキックがキレイに決まり茉莉選手の勝利。
第3試合は、公式リーグ戦の30分1本勝負。青コーナー、兵頭彰選手・加藤拓歩選手vs赤コーナー、ザ・ボディガー選手・関本大介選手。まず関本選手と兵頭選手は、バックや関節の取り合いなどの細かなテクニック、加えてシンプルなパワー勝負で魅せます。続けてボディガー選手と加藤選手もお互いにチョップを浴びせ合うスタイルに会場からは拍手が。お互いに譲らず、試合は15分経過後、ボディガー選手のトップロープからのボディプレス、その後のランニングエルボーで勝負あり。兵頭選手は一度は耐えますが、直後のフォールで3カウント。ボディガー・関本組の勝利となりました。
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休憩時間をはさんで第4試合は、シングルマッチ30分1本勝負。エイサー8選手vsスペル・デルフィン選手。でしたが、エイサー選手の「吉本芸人さんよぉ、熾烈な戦いのリングに上がってこれる勇気のあるやつはいねえのか!」の煽りと当時に、会場にはレイザーラモンHGのテーマ曲が。急遽、HGが参戦し、三つ巴の対戦に。真剣な対戦が繰り広げられるかと思いきや、HGを無視して試合をする二人。三人で手を組み力比べをする場面ではエイサーの「円陣か!」のノリツッコミも入り、プロレスコントのような雰囲気に。ワンアクションごとに会場からも笑いが巻き起こります。ただし、最後には笑い抜き。美しい技を決めたデルフィン選手が試合に勝利。
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第5試合はセミファイナルタッグマッチの30分1本勝負。青コーナー・高瀬みゆき選手・本間多恵選手vs赤コーナー、有田ひめか選手・安納サオリ選手。序盤は有田選手の体格を生かしたロープからのぶちかましや、安納選手のアクロバティックな技などで、有田・安納組がリード。
5分過ぎからは、メインは本間選手vs安納選手の構図に。チョップとエルボーの応酬からお互いに関節を取り合うなど、華のある展開からストロングスタイルへ。10分経過後、安納選手のトップロープからのフランケンシュタイナーが決まるも、その後の本間選手の関節技にタップ。中盤からしつこく腕をとっていた本間選手に軍配が上がりました。
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ファイナル、第6試合は6人タッグマッチ30分1本勝負。青コーナー、野村卓矢選手・中之上靖文・浜亮太vs赤コーナー、神谷英慶選手、橋本大地選手、岡林裕二選手。序盤は互いにローテーションしつつ様子見の展開。野村vs神谷、中之上vs橋本、浜vs岡林の構図ができあがります。特に浜vs岡林は、200kgを超える最重量レスラー、浜選手のぶちかましが大迫力。ひとつの技ごとに会場からはどよめきが起こります。5分経過後、次第に均衡が崩れると、野村選手に集中砲火。3人がかりのローテーションでボディスラムなどを浴びせ、場外乱闘にも発展、野村選手がグロッキーのなか5人が入り乱れる迫力ある攻防が繰り広げられます。しかし10分経過後、青側は一瞬の隙きをつき、神谷選手にコーナーでの連続エルボーに加え、浜選手のヒップアタックを炸裂。フォールで3カウントをとり、逆転勝利を飾りました。
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6試合の終了後には、囲み会見も行われました。今回の映画祭でのプロレスについてコメントを求められ、「自分は沖縄映画祭の時に参戦させてもらってたんですが、京都で参加できることがうれしい。プロレスもアートですから」とデルフィン選手。続けて関本選手は「熱い応援をもらって、気持ちがよかった。プロレスと芸術は相通じるものがあると思うので、これからも世界の最高峰を目指して頑張っていきたい」とコメントします。さらに本間選手は「アクトレスガールズは女優がプロレスをする団体。この場に呼んでもらえたことが嬉しいし、芸術やプロレスも明日の活力になるものだと思うので、私たちもそれを目指していることを再確認できた」と感謝を述べました。MCとして参加していたユウキロックは「昔からプロレスが好きで格闘芸術だと思っている。今回は、一番迫力のある大日本(プロレス)と一番美しいアクトレスガールズが参加してもらい、しっかりプロレスでアートを表現できたと思う」と力強く断言。浅越ゴエも「僕もプロレスは大好き。映画祭の中のプロレスもひとつの映画。3D、4Dを超えるような映画を見た感動があった。みなさんもきっとそう思っているし、これからも是非やって欲しい」と続けました。試合に参加したHGは「やる気はなくて試合を楽しむつもりでしたが、急遽試合に出ることになった。今日この瞬間はラグビーを超えたと思うくらい、メチャクチャ盛り上がった」とコメント。久々にリングに上がったHGに対して、デルフィン選手が「全然そんな感じじゃなかった。(HGとは)因縁があるんで、このまま続いていくと思います。これは抗争ですよ」と、笑いを誘い、囲み会見は終了しました。
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