サイレント/クラシック映画
崇禅寺馬場
提供:マツダ映画社
作品解説
一七一五年に大阪の崇禅寺境内で返り討ちとなった遠城兄弟の実話であり、講談等でもお馴染みの題材を山上伊太郎が独自の解釈を加えて脚本を執筆し、マキノ正博が監督をした。
ベストテンの第四位に入選した作品で、この年に作られた正博の監督作の中では、マキノ省三の一番のお気に入りでもある。
正義の士が滅び、不純な輩が功を立ててしまうという世の中の矛盾を描いた作品で、返り討ちの件では「異色ある監督振り」と、正博の若さ溢れる斬新な演出法が好意的に受け入れられ、さらに、三木稔のカメラワークも高く評価されている。
片岡千恵蔵、嵐長三郎(寛寿郎)の後釜にと期待された南光明が主演。製作者の意図する生田傳八郎象を鮮明に表現したとして好評ではあったが、剣戟スターとしての爆発的な人気を得るには残念ながら至らなかった。
本来は全十一巻の作品である。
キャスト
南光明
髙木新平
マキノ登六
川島清
松浦築枝
若松文男
澤田敬之助
三保松子
監督・作品データ
監督 | マキノ正博 |
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国 | 日本 |
制作年 | 1928 |
コピーライト | 提供:マツダ映画社 |